4号 「ウチね、サトー嫌い。」
2号 「いきなりですか。知ってますよ。」
4号 「だってさー、何にも役に立ってないんだよ。」
2号 「まぁ…確かに。」
4号 「なのに、威張り散らすんだよ。ナニ様なわけ?!」
2号 「‘勇者様’?」
4号「そんな勇者いるかーっ。」
2号「思ってるだけだからいいじゃないですか。」
4号「人前でも平気で言ってそうだよ!」
2号「まあまあ。」
4号「権堂と仲がいいってのがまた嫌なんだよね。」
2号「へー、なんでまた?」
4号「自分が好きなキャラが嫌いなキャラと一緒にいるのはなんか嫌。好きなキャラが汚染される。」
2号「汚染(笑)この言い方はちょっと…。」
4号「サトー嫌いなのはウチだけじゃないと思うんだけどなぁ…」
2号「アタシ別に嫌いじゃないですよ?」
4号「げ、マジで?!なんでだよ~!」
2号「嫌いじゃないですけど好きでもないです。」
4号「あいまいだなっ。」
2号「あいまいっていうか、正直そんなに興味なかったんですよ。」
4号「あーね。」
2号「だからサトーがピックアップされて驚きました。」
4号「ちょ!サトーメインじゃないからね!!これ権堂の話だからっ」
2号「サトーの話題がメインじゃないですか。」
4号「うおおい、せめてメイン権堂、おまけサトーとの出会いって言って!」
2号「じゃあ、W主人公でしたね。」
4号「その言い方もなー。」
2号「こんなサブキャラにスポットライトが当たるのってなかなかないですよね。」
4号「うん。読んでびっくりだったよ。」
2号「話自体は、レニィが仲間と親睦を深めるいい機会になっていたと思います。」
4号「このあたりからレニィがエルデンって街になじんでいった気がする。」
2号「やっぱり信頼できる人がいることって大きいんじゃないでしょうか。」
4号「権堂はお金で困ってるレニィを助けてくれたもんなー。」
2号「金銭面で助けられたというのもありますけど、自分より他人を優先できる権堂の器に感服してましたね。」
4号「なんていうか、権堂のおかげで視野が広がったんだろうね。」
2号「そう、コロナと2人だけの世界以外にも目を向けられるようになったんですよ。」
4号「だから、仲間と公私分けずに食事できるようになったわけか。」
2号「アタシはそう思ってますよ。」
4号「皆でご飯食べるのって大事だよね。」
2号「あとお酒で親睦を深める‘飲みニケーション’も割と大事ですよね。」
4号「お酒の力で普段言えないことや聞けないことも知れるからなぁ。」
2号「今回の権堂とサトーの出会いも、こういう場じゃなかったら聞く機会なかったかもしれないです。」
4号「ウチは別に知らなくても良かったけどねー!」
2号「そんなこと言わずに。」
4号「あ、でも権堂について色々知れたのは良かった!!権堂は大好き!」
2号「彼元は家柄良かったんですね。」
4号「あれ、そうだっけ?」
2号「ちょ!さっき色々知れたって書いてたじゃないですかっ。」
4号「え、エルデンに来てからランスロットとつるんでたんでしょ。」
2号「その前!その前!」
4号「ああ、あの漢字沢山のところ?」
2号「そうソコ!!」
4号「あそこ、ちゃんと読んでないんだよね~。」
2号「ちょっとー!何いけしゃあしゃあと言ってるんですか?!」
4号「だってさ、なんか漢字多いんだもん。読むのメンドかったんだよ。」
2号「はぁ…。ちゃんと読んでくださいよ。もう。」
4号「そんないうなら2号ちょっと翻訳して。権堂さんの経歴。」
2号「挙句に人に頼るとか!…要約ならいいですけど。」
4号「やっさしー!」
2号「ちゃんと聞いてくださいよ。
顚聖虞という国の山間に霍曄庄というところがありました。
ある時庄主の燎蟬は謀反の疑いを掛けられ一族は殺されてしまいました。
唯一、燎家に忠誠を誓った老忠士のおかげで燎家の長男だけはは死を逃げました。
老忠志は名を権峰、燎家長男は燎亥と言いました。
権峰は燎亥を連れて3年間朝廷から逃げました。
朝廷が2人の捜索を打ち切るという嘘のお触れを出しても、権峰は騙されませんでした。
しかし、麓禍山で朝廷軍に囲まれて追い詰められます。
権峰は自身が自害する代わりに燎亥を助けてほしいと申し出ましたが、将軍は許しませんでした。
将軍と権峰とは三日三晩一騎討ちを行い、とうとう権峰は殺されてしました。 」
4号「あれ、権堂の話じゃないよ。ってか燎亥はどうなったの?」
2号「まぁ続きというか、後にこの話は物語なるんですけど、そこでは
権峰は燎亥を外つ国に逃し、単身で3千の官軍に挑もうとしました。
けれでも将軍はこれを潔きとせず、一騎討ちと権峰に求めました。
権峰は死闘末、物の見事な敗死と遂げました。 」
4号「燎亥は生き延びたのか良かった!あれ、でも山はめっちゃ軍に取り囲まれてたのにどうやって外つ国に燎亥を逃したんだろ。変じゃない?」
2号「あくまで物語ですからね。真実は、ちょっと違うみたいですよ。
燎亥を逃したのは朝廷の将軍でした。
麓禍山に逃された燎亥は、権峰の孫として生き‘権堂’と名乗りました。 」
4号「ああ!燎亥=権堂だったんだ。」
2号「そうみたいですよ。権峰の影響を受けてか剣に打ち込んでたみたいですね。」
4号「その辺から読んだ読んだ!山に籠ってサバイバル生活するんだよな!」
2号「旅で出てエルデン到着、その後はランスロットに出会う、って感じです。」
4号「ははぁ、超分かった。ありがとー!」
2号「どういたしまして。」
4号「しかし、漢文の翻訳みたいなこのあたり、作品違うかと思ったー。」
2号「私この辺すっごく好きです。燃えました。文章も工夫してましたけど、最近こういう朝廷に追われる外国ドラマ見ましたし。」
4号「権峰マジ強かったんだなぁ。3千の官軍に挑むなんて無双すぎ。」
2号「物語なんで脚色されてますけど、まぁ強かったのは間違いないですね。」
4号「権堂がなんであんな世間知らずか分かった!」
2号「おぼっちゃま×逃亡生活×山籠りですもんねえ。」
4号「ロム・フォーに通じる雰囲気があったけど、なんか納得したよ。でもさ、」
2号「どうしました?」
4号「権堂って、‘権’が性で‘堂’が名だったんだね!」
2号「名前で呼ぶなら‘堂さん’ですね。」
4号「絶対、名前‘小次郎’だと思ってたのに…。」
2号「いやいやいや…。深くは突っ込みませんけど、イメージ先行気を付けてください。」
4号「だってあの性格と言い、ポニーテールといいなぁ…」
2号「ともかく、権堂は強くなりたかったんですね。」
4号「剣の道を極めたいのかな。」
2号「強い敵と戦うのが好きならエルデンはうってつけですよね。」
4号「D13の下等蜥蜴人は数さえ多くなかったらヨユーっぽいね。」
2号「さすがにマリアよりかはレベル上ですね。」
4号「そりゃそうだろー。剣の腕前では比べ物にならないよ、きっと。」
2号「権堂は生きる場所が違っていたらもっと大物になれたでしょうに、もったいないです。」
4号「それが彼の運命だったんじゃね。」
2号「エルデンでランスローに出会ったわけですけど、彼との出会いもまた彼の運命を変えましたね。」
4号「なんでー?」
2号「だって、彼がお金の使い方やらエルデンでの生活諸々を教えなかったら権堂死んでたかもしれないですし。」
4号「確かにD13の蜥蜴人に殺されてそう…」
2号「権堂の作戦って常に‘全力で頑張れ!’っぽいですね。」
4号「熊とか知能が低いものとばっかり戦ってきたせいか応用イマイチだからなぁ。」
2号「天意神妙剣自体、大人数を撃破できるものでもないでしょうからね。ランスローに出会えてよかったですよ本当。」
4号「えええ。そうかなー!ウチは違うね。ランスローに出会わない方が良かったよ。結局権堂は世間知らずなことを良いことにランスロットに利用されてただけじゃないか!!」
2号「うーん。まぁそうでもあるんですけど。」
4号「一緒に御飯食べに行ったのは結構だけど、権堂の初侵入の稼ぎ半分持ってたからね、アイツ!」
2号「助言代なんじゃないですか。」
4号「いやいや、一緒に組まないかって誘っている側がお金貰うってどうよ。ウチは好きじゃない。」
2号「半分は取り過ぎかなって私も思いましたけど、結果的に儲けさせてもらってますからなんとも。」
4号「悪口を叩かれてもそれを利用しちゃうのが、人間的になんかなぁ、怖い。」
2号「頭いいですよね彼。‘手配師’っていいところに目をつけてますよ。」
4号「隙間産業2だね。」
2号「薔薇マリでは、‘取り立て屋’やら‘手配師’やらちょっと変わった職業が出てきますね。」
4号「こっちの現実世界でも変わった職業沢山あるけど、正当な職業ばかり出さないで変り種を出してくるのが世界観に深みを与えてていいよね。」
2号「ですね。私ランスロットは、やり手なので好きです。実績凄いですよ。審美眼持ってますって。」
4号「実力は認めるけど、人間性がね。権堂を利用するだけ使用してるのがね。」
2号「エルデンでの人付き合いはある程度割り切らないと。それにただ利用しているだけじゃなかったと思いますよ。」
4号「そうかなぁ。ランスロットにとって権堂は都合のいい奴でしかなかったように見えるけど。」
2号「サトーによると権堂はランスロットの用心棒的役をしてたみたいです。すごく信頼してないとさせてもらえないですよ。」
4号「でもさ、他の人に用心棒をさせると分け前を余計あげなきゃいけなくなりそうだよ。それだったら、お金に執着しない権堂雇った方が安くつくって思ってたのかもよー!」
2号「実際、権堂の分け前少なかったみたいですしね。」
4号「そう。成果に見合った報酬を出さないなんてヒドスギ。」
2号「成果に見合った報酬がなくても、権堂は強い相手と戦えているからいいんじゃないですか。」
4号「戦ってるけどさ…。」
2号「ランスロットにはもう罰が下ってますし、欲を出したら駄目ですね。」
4号「欲がないやつはエルデンで生きていけないと思うけど、ランスロットの場合は欲に目が眩み過ぎてたね。」
2号「サトーの本性を見抜けずに雇ってしまうくらい、もうその頃は審美眼も落ちてましたね。」
4号「権堂と飲んでいるときに、‘なかには演技達者なものもいる。(略)他には何の取り柄がなえくせに。’って言ってたのにね。コレ、まさにサトーのことじゃん。」
2号「思ったんですけど、サトーってすっごく演技上手いんじゃないですか。実は俳優とか向いてるのかも…」
4号「顔も駄目だし、やる気がないから何をやっても駄目だよ!」
2号「酷い!今までもずる賢く生き抜いてきてますよ。育った環境が悪かったから生きる知恵も高いんでしょうか。」
4号「育った環境は全く悪くないよ!!家は蚕産業営んでたんだろ!」
2号「あ、そうでしたっけ?」
4号「サトーの独白はテキトーなこと言い過ぎて訳わかんなくなるけど、ほとんどでっち上げだよ!!」
2号「あー本当ですね。あんまりよく覚えてなかったです。」
4号「こらー!なんていうか、サトーは筋金入りの怠け者だよなぁ…」
2号「ランスロット企画の遠征でもほとんど戦闘は人任せで自分は逃げ回ってましたしね。」
4号「そういうやつがちゃっかり生き残るんだからやってらんないよ。」
2号「でも彼がいなかったら権堂死んでましたし。命の恩人じゃないですか。」
4号「たまたまじゃん。結局はサトーも権堂を利用してやろうって下心があって助けたわけだし…」
2号「結果は変わらないでしょう。」
4号「そうだけど。今だにつるんでいるとか!」
2号「権堂は義理深いですね。まったく何も考えてるわけじゃなくてサトーの悪いところも全部受け入れてあげてるのがすごいです。」
4号「器でっかすぎ!」
2号「育ての親が究極に‘義’に尽くしてましたからね。これ完全に私の妄想ですけど、権堂にとってランスロットの死は大きかったと思いますよ。」
4号「…ランスロット権堂の目の前で死んじゃったからね、権堂後悔したのかな。」
2号「諸行無常っていうか世の無常みたいなものは第3者のアタシも感じました。」
4号「…そういう関係もアリなのかなぁ…」
2号「え?」
4号「いや、サトーにしてもランスロットにしても利用されてるって感じはすっごく嫌なんだけどね。でも、お互いの利益みたいなのがあって、その上で仲良くできるなんか‘相棒’ってことなのかなぁと。」
2号「へー、相棒認定がでるなんて~。割と4号甘いですねー。」
4号「ウチ的にはナシだよ!でも権堂も我が道を行く人だから、サトーに恩を感じるのも彼の強い意志あってのことだし。しょうがないかぁってこと。」
2号「なんだかんだで腐れ縁みたいなものがあるんでしょうね。」
4号「コロナたちも、グダグダな感じだけど仲いいよね。」
2号「ZOOみたいなアットホームな感じとも言い難いですし、かといって昼飯時みたいに公私別れてるわけでもないですけどね。」
4号「淑女セット食べてウトウトするコロナは可愛かったね。」
2号「淑女セットを普通にレディースセットと言いたくなります。違和感。」
4号「絶対コロナは権堂の話半分も聞いてないよ~。」
2号「権堂の生い立ちあたりでもうポケポケなってそうですね。」
4号「赤ちゃん見たいなコロナとは逆にレニィは大人の階段を上ろうと…」
2号「お酒ですね。話が終わるころにはみんなほろ酔いでいい感じだね。」
4号「ヴィヴィアンいいね!」
2号「案外弄ったら楽しい人なんじゃないかと思ってましたけど、意外でした。」
4号「絶対権堂にホの字だね~!」
2号「ねー。」権堂はヴィヴィアンの気持ちに気づいていると思いますか?」
4号「気づいてないでしょ~。気づいてたらあんな言い方しないって。」
2号「恋愛感情はまだよく理解できないんでしょうけど、ありのままの受け止められる権堂だからこそ本質を見抜きやすいのかもしれませんね。」
4号「ヴィヴィアンと権堂上手くいってほしいなー!」
2号「それは難しいですよ、きっと。」
4号「…サトーか…」
2号「ですよ。」
4号「サトーマジいらないんですけどーっ!!!!」